N経済研究所

海底の奥深く 財宝は静かに横たわる

Monday, February 13, 2006

吐瀉物

 アルコールを常飲するようになってもうかなりの日数が経つ。飲まない日は無いと言っても良いほどであるなんて格好つけた言い方をせずとも四六時中飲んでいる。自宅で飲むと一人鬱屈しての酒になるので常日頃から心がけて飲むときは必ず外に出て人前で飲むというのが一応の決まりだ。こうすることによって、人前に出るために身繕いをし、髪を直し、高い金を払って飲むため飲みすぎることもなく健康的に暮らせるという寸法だ。しかし医者が飲みすぎ病だから飲むなと言うのだからやっぱり外で飲んでも飲みすぎるのであり大抵の晩は飲みすぎてふらふらに酩酊して帰宅することとなる。
 しかしこれは今に始まったことでは無いのだからどうでも良いとして、一番の問題は酒を飲みすぎると吐いてしまうのである。げろっと。ぴゅぴゅっと。大抵酒を4杯飲むと吐いてしまうのだがここの店の場合都会のオッシャレーな店と違いでかいグラスになみなみと焼酎、清酒、バーボン、テキーラを注いでくれるものだからあっという間にボトルが空になってしまうのである。
 大抵が夜19時30分から飲みだして酔いがまわったなってな時間が23時30分そこからてくてくっと歩いて帰り道を歌ったりしながら陽気に帰る。「私は~朝一番の電車で~北国に~行くわー」がはは気持ちえー気色がいいわーってんで陽気に歩いて帰るとそこは4丁目の曲がり角の増田さんの家。
 この家見ると吐き気がすんな。なんでやろ?なんて飲んだ足で歩いたものだから酔いが回ってげろっと、ぴゅぴゅっとゲロを吐いて帰る。冷静に考えると増田さんは20才から働き愛する妻と結婚をしてこつこつ貯金をし、銀行に頭を下げて住宅ローンを組んでやっと手に入れたマイホーム。 しかしそこは地場の酔っ払いの丁度ゲロがぴゅぴゅっと出る場所であるからたまったものではない。
 増田さんは毎日来る日も来る日も知らない人の吐瀉物を掃除し続け、限界に達した増田富雄は「野郎ぶっ殺してやる」なんて言って夜中に2階から酔っ払いを監視。そこへ、いい気な私が「北国へ」を歌いながらゲロを吐いて帰るものだから増田富雄は怒り狂いながら私を殺害して私の人生はパー。
 そんな人生はやっぱり嫌だな。増田さんに迷惑をかけてはいけないな。と思い立ち、いつもは飲んだ後駅の南口から帰るところをルートを変更して進路を北にとる。つまり駅の改札北口を出て北に向かって歩いたところ、全く知らない土地に出たのは言うまでも無く、「貴方の居ない~海は~キツネ色~」なんて出鱈目を歌いながらテクテクと歩いて、駅北の2丁目3番地佐藤家の前でゲロをぴゅぴゅっとやって「貴方の居ない海」の続きを少しだけ歌った。

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