N経済研究所

海底の奥深く 財宝は静かに横たわる

Wednesday, February 15, 2006

Asian

 地方のアジアンタウンをとぼとぼと歩く。アジアンタウンといっても大半がコリア、その他フィリピン、チャイナ、タイランドなんてのが点在して飲食型店舗を展開し、紫色の小さい看板が点滅しながらソウルとかハングル文字で釜山やら存在感を示している。
 深夜1時を回り、徒歩の人間など全くおらず、表通りから一本路地に入った道には人どころか車通りさえ無い。静寂の中、自分の足音だけが自分の耳に入り、そそくさと通りを歩くと後ろから一瞬車のヘッドライトが道路を照らしその後再び暗闇が訪れた。
 一人だけの道路、否応無しにも音は聞こえてくる。民家も飲食店も無いこの道路で自分の僅か数メートル後ろに車が何台か止まる。反射的に前方に全力疾走するが、後ろの車のドアが開き中から飛び出た人間が走り寄って来る。振り返らずとも何が起きているかは解る。闇の中の足音を数える。一人、二人ではない事は一瞬で解った。
 終始無言のまま事は進み、駐車場の砂利の中、力の限り立ち上がろうとすると棒状の金属で叩かれ崩れ落ちる。崩れ落ちたままでは腕を外される事は明白なので力の限り立ち上がる。そして砂利に崩れ落ちる。こういったことを繰り返し意識が朦朧としている中、遠くにはそれを眺める一人の女性と酔っ払いのにやけた男。看板は紫。あれはソウル。
 数十分後、黄色いタクシーが砂利の前で止まり、シートが汚れるとか汚れないとか云々。

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